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8mmキャメラ鎌倉スタイル

日々、様々なお題に挑戦する映像ディレクターのブログ。

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と.物珍しくて買ってはみたものの食べるのに躊躇しているあけび

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ろ. 堪忍は無事長久の基 怒は敵と思え(1164文字)

地方ロケでのこと。初日にある取材先で徳川家康の遺訓を知った。そのなかで「堪忍は無事長久の基、怒は敵と思え」という一文にいたく感銘する。割と怒りん坊のボクのことだから今回の3泊4日のロケは「怒は敵と思え」でいってみようと決意していた。もともと制作会社がスケジュールや内容を仕切れないかたちの仕事なので、毎回ものすごくストレスがたまるんです。テレビ番組のつくり方としてはちょっとイレギュラーなんですよね。そんなわけもありAD達も毎回右往左往している。それに輪をかけて普段はロケ現場にほとんど来ない(プロデューサーが来させないと言った方が正しいか)ADも参戦。いろいろとやらかしてくれちゃうんです。カメラマンはボクに輪をかけて怒りん坊なので、そんなADにメチャメチャ切れて大変。「こんなんだったらウチのカメアシ連れてきたかった」と愚痴られるほど。ボクはそんな制作側と撮影部のあいだに立って普段は怒るシチュエーションでも「怒は敵と思え」なのでギャグを飛ばし、なんとかロケをこなしていたんです。
 ロケ終盤、某ドキュメンタリー番組で紹介されたイタリアンレストランのオーナーシェフのお店で取材。某有名シェフは温和なイメージだったけど、実はいろんなところに神経を尖らせていて、料理人ならずフロアー係にまで指示をとばす様は、厳しいひと。「人に優しく自分に厳しく」なんてないない。自分の理想とするものを実現するために、厳しく言って当たり前。怒ってあたりまえ。逆に言うと相手のことを念うからこそなのかも知れない。そこでついて来るか来ないかはその人次第なんだろう。ロケ初日の「堪忍は無事長久の基、怒は敵と思え」が頭によぎり、厨房の戦場をかいま見、こちらの被写体はもうグダグダで。複雑な心境のなか「ハラへったなぁ、早く終わんねぇかなぁ・・・」。予定では、撮影後にシェフの料理にありつける筈だったのが案の定の仕切りの悪さでなくなり。結局、撮影がすべて終わって夜の10時半過ぎにホルモン焼きとマッコリで反省会に。さらにホテルに帰って缶ビールで反省会になり、やっぱりボクは徳川家康になれず「こんな仕切りの悪い、番組優先のロケにならない内容なら(最初から判ってたけど)もう今後やらないほうがいい。」なんてプロデューサーに毒づき後味悪くなった。


人の一生は重荷を背負うて、遠き道を行くが如し、急ぐべからず。
不自由を常と思えば不足なし。
心に望み起こらば、困窮したる時を思い出すべし。
堪忍は無事長久の基、怒は敵と思え。
勝つことばかりを知りて、負けることを知らざれば、害その身に至る。
己を責めて人を責めるな。
及ばざるは過ぎたるより勝れり。


この先も、怒りん坊である自分の発言がどう自分の身に返ってくるかわからないけれど、「不自由を常と思えば不足なし」なのも一面なのではないか。

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海馬 脳は疲れない * 池谷裕二/糸井重里
青い鳥 * 重松清
みんなのなやみ * 重松清










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