■ は. 三四郎(夏目漱石)
あの写真から受ける印象か、インテリっぽい感じがして、これまで夏目漱石の作品は避けてきた気がする。
茂木健一郎さんの講演をMP3で聞いていて何度か話しに出てきたので気になって読んでみた。
茂木さんはクオリアについて研究されているけど、この『三四郎』はそんなクオリアっぽい感じが最初からした。英語でいうthat kind、ハワイ語でいうDa kine「あの感じ」かな。
解説を読んでみると、やっぱりそんなことが書いてあった。
「筋の推移で人の興味を牽く小説」と、「筋を問題にせず一つの事物の周囲に躊躇低徊する事によって人の興味を牽く小説」。俳味とか禅味を帯びたもの。『三四郎』は後者の小説。(解説引用)
僕は「あの感じ」を味わいながら読んでいた。
忘れ去られて行く生活様式や精神性、「三四郎」のなかの恋愛風景のような“感じ”。もう今じゃ起こりえないのだろうか。いや、多分どこかにあるような気もする。見えないだけかも知れない。ちょうど夜の、波のうねりのように。
茂木健一郎さんの講演をMP3で聞いていて何度か話しに出てきたので気になって読んでみた。
茂木さんはクオリアについて研究されているけど、この『三四郎』はそんなクオリアっぽい感じが最初からした。英語でいうthat kind、ハワイ語でいうDa kine「あの感じ」かな。
解説を読んでみると、やっぱりそんなことが書いてあった。
「筋の推移で人の興味を牽く小説」と、「筋を問題にせず一つの事物の周囲に躊躇低徊する事によって人の興味を牽く小説」。俳味とか禅味を帯びたもの。『三四郎』は後者の小説。(解説引用)
僕は「あの感じ」を味わいながら読んでいた。
忘れ去られて行く生活様式や精神性、「三四郎」のなかの恋愛風景のような“感じ”。もう今じゃ起こりえないのだろうか。いや、多分どこかにあるような気もする。見えないだけかも知れない。ちょうど夜の、波のうねりのように。
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